資料ID | 21669 |
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分類 | 工芸 |
年代 | 宝永5年 |
作者 | 河合兵部卿藤原周徳 |
形態・材質 | 銅製。 |
文化財指定 | 都指定 有形文化財(工芸品) |
所在地 | 東京都世田谷区奥沢7丁目41番3号 浄真寺 [マップで表示] |
江戸時代の製作で総高156センチ。銅製。
宝永5年(1708)に世田谷領深沢の谷岡又左衛門が寄進したもので、鐘の作者は江戸神田鍛冶町の河合兵部卿藤原周徳。
この鐘は、寛文ごろに京都の鋳工がはじめた倣朝鮮鐘の例にならったもので、この種のものは関西には広く行われたが、江戸には遺作がほとんどなく、さらに時代が下がるほどに低俗化する傾向にあるが、そのなかにあってこの鐘は形状雄大、作技精巧な優品である。
作者の河合兵部は、元禄から享保にかけて多数の作品が知られ、元禄14年(1701)の京都真如堂灯台、同16年の清凉寺多宝塔擬宝珠にその名を残しているところからも、親しく京都にこの鐘の先例を見て、また鋳法をも学んだであろうことが推測される。なお『新編武蔵国風土記稿』には、播州尾上道隆寺の鐘を模したと伝えている。