掲載日:2020年6月13日
世田谷区オフィシャルチャンネル(YouTube版)「せたがや動画」で養蚕について紹介しています。
せたがや動画「世田谷の養蚕~お蚕さまのいる暮らし~」 ※クリックすると別ウインドウで開きます。
養蚕は明治時代、全国的に隆盛した産業で、世田谷地域においても多くの農家で盛んに行われていました。できた繭は選別され、上等な繭だけを出荷し、農家は貴重な現金を得ていました。
二頭が一緒に作った繭(玉繭)や、汚れてしまった繭(びしょ繭)など、出荷できない繭は、真綿にしたり、糸に引いたりして、家族が使う着物などの衣類や、布団などの生活用具などとして、自家利用されていました。
現在、次大夫堀公園民家園では、養蚕の展示中です。暮らしの中での繭の使い方について紹介しています。
・展示期間 現在展示中~7月31日(金)
・展示場所 旧加藤家住宅主屋(蚕の飼育)
旧安藤家住宅主屋(繭などの展示)
【写真1】今年の飼育の様子
民家園で飼育している蚕は、角又(荒籾)(かくまた(あらもみ))という品種です。明治35年頃に荒籾角太郎がつくった品種で、大正初めに全国で飼育されていました。
蚕には、たくさんの糸がとれるように長い糸を吐くものや、大きな繭を作るもの、そして育てやすい性質のものなどいろいろな種類があり、繭の生産量をあげるために多く改良がおこなわれました。
※蚕種の提供:国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 遺伝資源研究センター
【写真2】過去の「養蚕の解説会」の様子。繭の加工の実演(角真綿作り)
【写真3】過去の「養蚕の解説会」の様子。繭の加工の実演(座繰りを使った糸引き)