地蔵、庚申塔、道しるべ
世田谷には古くから人々に利用されてきた街道と、それらに通じる脇街道が通っています。世田谷でよく知られている古道は大山や甲州街道でしょう。甲州にむかう道だから甲州街道、江戸に向かう道は江戸道などと、行き先によって道の名前が決められていました。
幹線道路と合流するための村の中の道には、分岐点や村境に道しるべや地蔵、庚申塔などの石造物が置かれています。村の外から疫病や虫害といった悪いものが入ってこないようにするため、または地域や行き来する人々の安全を祈って造られました。移動手段は歩くより他になかった時代の人々を思い描いてこれらの石造物を眺めてみてはいかがでしょう。